中国政府が、北朝鮮に対する国連安全保障理事会の制裁決議に基づく措置として、北朝鮮からの石炭の輸入を19日からことしいっぱい停止すると発表したことについて、中国の閣僚は21日の記者会見で制裁を着実に履行しているという立場を強調しました。
中国政府は、北朝鮮が去年9月に5回目の核実験を強行したことを受けて、国連安全保障理事会が去年11月に採択した制裁決議に基づき、北朝鮮からの石炭の輸入を19日からことしいっぱい停止すると発表しました。
これは、新たな制裁決議で中国に対し北朝鮮からの石炭の輸入に年間4億ドルの上限が設けられたことを踏まえたもので、中国の高虎城商務相は21日の記者会見で「中国のことしの北朝鮮からの石炭輸入額が安保理決議の上限に近づいていた。中国の決定は、国際的な義務を果たすものだ」と述べ、中国政府として制裁を着実に履行しているという立場を強調しました。
さらに、高商務相は去年12月に、北朝鮮からの石炭の輸入が決議で定められたこの月の上限を超えたことについて「決議の採択後に国内法の手続きと企業への伝達に時間を要したからで、実施までの時間はやむをえないことだ」と述べ、中国が北朝鮮に配慮したなどとする国際社会の批判はあたらないという見方を示しました。
-- NHK NEWS WEB