ソフトバンクグループが最大で4兆5000億円分の資産を売却し、負債の削減などに充てると発表したことについて、大手格付け会社のムーディーズは「信用力が悪化するおそれがある」として、格付けを2段階、引き下げました。これに対してソフトバンクグループは、格付けの依頼を取り下げると発表し、真っ向から対立する事態になっています。
ソフトバンクグループは23日、向こう1年かけて最大で4兆5000億円分の資産を売却し、みずからの株式の買い取りや負債の削減などに充てると発表しました。
これに対しムーディーズは25日、ソフトバンクグループの格付けを2段階引き下げ、「Ba3」としました。
格下げの理由についてムーディーズは、中国のネット通販最大手のアリババの株式など、評価の高い株式の一部を売却した場合、信用力が悪化するおそれがあり、今後もさらなる格下げの可能性があるとしています。
これに対して、ソフトバンクグループは「格下げは、悲観的過ぎる想定や誤った理解と臆測に基づくもので一方的な判断は許されない」と強く反発し、ムーディーズに依頼している格付けを取り下げると発表しました。
ソフトバンクグループとしては、このところの金融市場の動揺でみずからの株価も急落する中、大がかりな資産売却を打ち出して財務の改善を市場にアピールするねらいでしたが、格付け会社との間では真っ向から対立する事態を招く形となりました。
-- NHK NEWS WEB