日本のインターネット証券ビジネスの草分けの1人、「松井証券」の松井道夫社長が25年間務めてきた社長を退くことになりました。
松井証券は25日記者会見を開き、松井道夫社長がことし6月に開催する株主総会のあとに社長を退き代表権のない顧問となることを明らかにしました。
後任の社長には和里田聰専務が昇格する予定で、25年ぶりにトップが交代することになります。松井社長は、1995年に社長に就任し、1998年にそれまでの対面での証券業務からインターネット専業の証券会社にビジネスモデルを転換しました。
ネット証券の草分けとして業界をけん引した1人として知られています。
松井社長は会見で「ネット証券のビジネスモデルを作り上げたと言われるが、不変なものはなく、常に変わっていくべきものだと考えている。激しい変化が起きている中で、新しい感性や歴史観を持つ若い世代が担うべきだと考え、そろそろかなと決断した」と述べました。
インターネット証券業界では、投資信託や株式を購入する際にかかる手数料の無料化が進むなど、競争が激しくなっていて、松井証券は去年4月から12月までの9か月間の決算で、最終利益が前の年の同じ時期に比べて44%の減益となっています。
-- NHK NEWS WEB