先月、企業向けに提供されたサービス価格の指数は、前の年の同じ月と比べて上昇しましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、宿泊や国際線の旅客輸送などの価格が下落したことから、指数全体の上昇幅は7か月ぶりに縮小しました。
日銀は、国内の物価の動向を把握するため、企業向けに提供される146のサービスの価格について、企業に対して書面や聞き取りをもとに毎月調査しています。
それによりますと先月の企業向けのサービス価格は、2015年の平均を100とした指数で104.7となり、前の年の同じ月を2.1%上回りました。
これは人件費などの上昇が続いているためです。
ただ、上昇幅は前の月を0.2ポイント下回り、7か月ぶりに縮小しました。
これは新型コロナウイルスの感染拡大で、ホテルや旅館などの宿泊サービスの価格が、前の年の同じ月と比べて6.7%下がったことや、国際線の旅客輸送の価格が7.3%下落したことによるものです。
日銀は「今月になって新型コロナウイルスの感染が国内外でさらに拡大していることが、企業向けのサービス価格にどのような影響を及ぼすのか注視したい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB