漫画家の手塚治虫さんの代表作「鉄腕アトム」を目標に、日本の企業がチームを組んで小型のロボットを開発し、今後、ネットワーク技術や人工知能などを使ってコミュニケーション能力を成長させるプロジェクトをスタートさせました。
「鉄腕アトム」は昭和27年に連載が始まり、少年の姿をしたアトムが戦いや冒険を通じて、みずからの存在について悩んだり人間と友情を育んだりする姿は、今も多くの人に愛されています。
ことしは手塚治虫さんが生まれて90年になることから、携帯電話会社やコンピューターメーカーなどがプロジェクトを組んで、アトムを目標に小型のロボットを開発し、東京で発表会が行われました。
ロボットは物語のアトムの3分の1の身長44センチで、歩くなどの動作だけでなく、相手の表情を読み取って会話をすることができます。
さらに、通信機能や人工知能も搭載し、クラウドと呼ばれるネットワークに接続してわからない言葉や会話の内容を分析し、コミュニケーション能力を成長させることができるということです。
手塚治虫さんの息子の手塚眞さんは「生まれたばかりのアトムは、空を飛ぶ力も10万馬力もありませんが、成長を見守りたいと思います」と話していました。
このロボットは、ことし4月から雑誌の付録の形で少しずつ部品が販売され、一般の人も組み立てや成長を体験できる予定です。
-- NHK NEWS WEB