トヨタ自動車は、タイにある3つの工場の生産を来月上旬から一時、停止する方針を固めました。新型コロナウイルスの感染拡大の影響による世界的な需要の減少に対応する措置で、日本の自動車メーカーによる生産停止の動きが、東南アジア最大の車の生産国、タイでも広がっています。
関係者によりますと、トヨタ自動車は、来月上旬から中旬にかけて、10日間程度、タイ国内の3つの工場の生産を停止する方針を固めました。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、世界的に新車の需要が減少していることに対応するのが主な理由です。
タイでは、ホンダが27日から来月30日までのおよそ1か月、2つの工場で車の生産を停止するほか、マツダも今月30日からおよそ10日間、生産を止めることになっています。
タイは、日系企業を中心に自動車産業の生産拠点が集積する東南アジア最大の車の生産国で、去年は、国内と海外向けに合わせて200万台余りを生産しました。
しかし、タイ国内の新車の販売台数が先月、前の年の同じ月と比べて17%減少したほか、輸出も振るわない状況で、世界的な新車の需要の減少を受けた日本の自動車メーカーによる生産停止の動きが、タイでも広がっています。
-- NHK NEWS WEB