証券最大手の野村証券は、ことし4月から主に入社3年目までの「初級職」の給与を4年連続で引き上げる一方、4年目から6年目が中心の「業務職」と呼ばれる社員の給与は、「これまでの賃上げで相応な水準に達した」として、4年ぶりに据え置きました。
発表によりますと、野村証券はことし4月から主に入社から3年目までの「初級職」と呼ばれる社員の給与を、月額の平均でおよそ2%引き上げ、4年連続の賃上げを実施することを決めました。また、ことし4月に入社する社員の初任給も、これまでより5000円高い24万5000円に引き上げます。
一方で、入社4年目から6年目までの社員が多い「業務職」の給与は、今年度まで3年連続で引き上げていましたが、今回は「これまでの賃上げで相応な水準に達した」として、4年ぶりに据え置きました。
証券業界では、優秀な人材の確保や経済の持続的な成長への貢献を理由に、賃上げの動きが続いてきましたが、今回は賃上げの対象がこれまでより絞られた形です。
企業の間では、ここ数年、賃上げが続いたこともあって、働く時間や環境など賃金以外の部分で待遇の改善を図る動きもあり、野村証券ではこの春から、社員が人間ドックを受診するための「人間ドック休暇」を設けたり、本社で働く社員に在宅勤務制度を導入したりすることを合わせて決めています。
-- NHK NEWS WEB