中国の今月の製造業の景況感を示す指数は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、過去最低となった先月よりも大幅に上昇し、節目となる50を上回る水準に回復しました。企業活動の再開が進んでいることを反映したものですが、先行きについて当局は慎重な見方を崩していません。
中国国家統計局は、毎月製造業3000社を対象に景況感を調査した製造業PMI=購買担当者景気指数を発表しています。
31日発表された今月の製造業PMIは、52.0となり、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で過去最低となった先月よりも16.3ポイント上昇し、景気判断の節目となる50を上回る水準に回復しました。
中国では大企業の90%以上が操業を始めるなど、企業活動の再開が進んでいることなどから先月と比べた景況感の大幅な改善につながったと見られます。
また、同時に発表された非製造業のPMIも52.3と、過去最低だった先月より22.7ポイント上昇して、景気判断の節目を上回りました。
今回の水準について中国国家統計局は「企業の経営状況が上向いていることを示してはいるが、直ちに経済活動が正常な水準に回復したと判断することはできず、先行きを注視する必要がある」として慎重な見方を崩していません。
-- NHK NEWS WEB