仕事を求めている人1人に対して企業から何人の求人があるかを示す有効求人倍率は先月は1.45倍で、2か月連続で前の月を下回りました。厚生労働省は、新型コロナウイルスの影響が一部の産業で解雇や休業の動きとして出始めているとしています。
厚生労働省によりますと、2月の有効求人倍率は季節による変動要因を除いて1.45倍となり、前の月から0.04ポイント低下し、2か月連続で前の月を下回りました。
求人倍率が低下した主な要因として企業からの新規求人の減少が挙げられ、前の年の同じ月と比べて13.5%減っています。
一方、新たに職を求める人は6.2%の減少でした。
都道府県別にみますと、
▽最も高かったのは東京都で1.96倍、
▽次いで福井県が1.93倍、
▽岡山県が1.92倍などとなっています。
▽最も低かったのは神奈川県で1.06倍、
▽次いで長崎県で1.1倍、
▽沖縄県で1.11倍などとなっています。
厚生労働省は「新型コロナウイルスの影響が顕著に表れているわけではないが、一部の産業では解雇や休業の動きとして出始めており、今後、注視していく必要がある」としています。
また厚生労働省は、雇用情勢の判断を下方修正し、2013年5月分以来、6年9か月ぶりに「改善」ということばをなくし、「新型コロナウイルス感染症が雇用に与える影響に十分注意する必要がある」などとしました。
-- NHK NEWS WEB