鉄鋼最大手の日本製鉄は、新型コロナウイルスの感染拡大で鋼材の需要が低迷していることに伴う生産調整として、茨城県と和歌山県の製鉄所にある高炉をそれぞれ1基、一時停止すると発表しました。
日本製鉄は鋼材を供給している国内の自動車メーカーが工場の操業を停止していることなどから、鉄鋼製品の需要の落ち込みが今後も続くと予想しています。
このため会社では、生産調整として茨城県の東日本製鉄所鹿島地区の高炉1基を今月中旬以降、関西製鉄所和歌山地区の高炉1基を今月下旬以降、いずれも一時停止すると発表しました。
これらの2基を合わせると日本製鉄の生産能力の1割に相当するということですが、日本製鉄は再開の時期は未定だとしています。
日本製鉄は「今後も国内外の鉄鋼需要動向の変化に対応するため、迅速かつ適切な生産対応をとっていく」としています。
一方、日本製鉄はグループ全体のおよそ3万人を対象に、仕事を一時的に休ませる「一時帰休」について労働組合と合意し、リーマンショックの翌年の2009年4月以来11年ぶりに実施すると発表しました。
一時帰休は月2日程度実施する予定で、従業員の賃金は国の雇用調整助成金制度を活用した休業手当で補うということです。
-- NHK NEWS WEB