北海道では8日、札幌市の医師や消防職員など10人が新型コロナウイルスに感染したことが確認されました。これで道内の感染者は208人になりました。
新たに感染が確認されたのは、札幌市で4人、千歳市で2人、上川地方で2人、留萌市とオホーツク海側でそれぞれ1人の合わせて10人です。
留萌地方で感染者が確認されたのはこれが初めてで、10人以上となったのは先月12日以来ほぼ1か月ぶりです。道内の感染者は延べ208人、治療を終えたのは146人になりました。
札幌市によりますと、40代の男性は、北海道大学病院の消化器内科の医師だということです。この医師は、今月1日にせきが出始め、発熱や全身のだるさなどの症状も訴え、今月5日に呼吸困難となり北海道大学病院に入院し感染が確認されました。医師は症状が出たあとも、今月4日までマスクをして診察を続けていたということです。市は、基本的な予防策がとられていれば多くは濃厚接触者にならないとみていて、感染経路を調べています。
また、50代の男性は、札幌市消防局の職員で、先月31日までは厚別消防署で事務をし、今月1日からは人事異動で豊平消防署で消防隊員として勤務していたということです。いずれの勤務先でも、一般の市民との接触はないということです。札幌市は2つの消防署を消毒し、通常どおり業務を続けています。
さらに、50代の会社員の男性は先月東京を訪れていて、保健所は、東京で感染した可能性が高いとみています。
また、道によりますと、千歳市の70代と80代の女性は、グループホーム「ぬくもりの里」に入居していたということで、70代の女性は重症だということです。道は集団感染が発生するおそれもあるとして、グループホームのこのほかの入居者16人と職員20人の合わせて36人を検査することにしています。
また、留萌市の40代の医療機関職員の女性は、先月19日から東京を訪れ、翌20日には、これまでに複数の感染者が出ている渋谷区のライブハウス「LOFT HEAVEN」に1時間程度滞在していたということです。道はこのライブハウスで感染した可能性が高いとみています。
鈴木知事は新たな感染者数が連続して2桁の日が発生し、増加傾向が確認され、感染源が不明なケースが多いと判断される場合は、改めて外出自粛を要請することを検討するとしています。
-- NHK NEWS WEB