新型コロナウイルスのさらなる感染拡大を防ぐため、アメリカの大手IT企業アップルとグーグルは、ウイルスに感染した人と濃厚接触していた可能性があることを知ることができるスマートフォンの機能を協力して開発すると発表しました。
これはアップルとグーグルが10日、そろって声明を出して明らかにしたものです。
それによりますと、新たに開発される機能では、スマホに内蔵された近距離の無線通信「ブルートゥース」を使って周辺のスマホを検知して記録し、その後、利用者がウイルスに感染したことを報告すると、一定の期間内にその利用者の近くにいた人たちに濃厚接触の可能性があると知らせるということです。
両社は来月に、アプリを通じたサービスを開始したあと、数か月をかけて両社のスマホそのものに機能を加えるということです。
個人情報に配慮するためアップルとグーグルは個人を特定できる情報は集めないとしているほか、この機能を使うには利用者の事前の同意が必要となります。
声明では「プライバシーと透明性、そして同意が何よりも重要だ。さまざまな関係者と協議し、機能の開発に力を入れていく」と説明しています。
今回の発表についてアメリカのメディアは「ライバル企業どうしの前代未聞の協力だ」などと、驚きと共に伝えていて、世界各地で感染の拡大が続く中、その成果が注目されています。
-- NHK NEWS WEB