富山市の富山市民病院で医師や患者など16人が新型コロナウイルスに感染したことが明らかになり、富山市民病院は集団感染、いわゆる「クラスターが発生した」という見方を示すとともに、13日に再開予定だった診療をしばらく休止することにしました。
富山市民病院では12日までに、看護師5人と入院患者8人、それに病院の関係者3人の合わせて16人の感染がわかっています。
富山市民病院は13日記者会見し、病院関係者3人のうち2人が金沢市に住む40代と30代の男性医師だと明らかにしました。
2人はいずれも病院で最初に感染が確認された50代の女性の看護師が働く整形外科の医師で、40代の医師は今月10日まで勤務し外来診療や手術などにあたっていたほか、30代の医師も今月9日まで勤務し、外来診療や手術などにあたっていました。
残る1人は70代の女性の入院患者で、今月8日に39度6分の発熱があり、入院先の「富山まちなか病院」から富山市民病院に救急搬送され、胆のう炎の手術を受けた後、感染がわかったということです。
富山市民病院の藤村隆 院長は院内での感染が相次いでいることを受けて、「クラスターが発生した」という見方を示しました。
また、富山市は厚生労働省に対して研究者などでつくる「クラスター対策班」の派遣を要請する手続きに入ったということです。
富山市民病院は、13日再開予定だった外来の診療は1週間程度、整形外科は2週間程度それぞれ休止するとともに救急患者の受け入れも原則として休止し、手術は緊急のものをのぞき当分の間、休止するということです。
県内では、このほか50代の会社員の女性の感染も確認され、富山県内の感染確認は、これまでに44人となっています。
-- NHK NEWS WEB