トヨタグループの鉄鋼メーカー「愛知製鋼」の元専務ら2人が、不正に利益を得る目的で、会社の営業の秘密を大阪の電子部品メーカーに漏らしたとして逮捕されました。元専務は容疑を否認しているということです。
逮捕されたのは、愛知県東海市にある「愛知製鋼」の元専務、本藏義信容疑者(66)と63歳の元社員の2人です。
警察によりますと、2人は4年前の4月、不正に利益を得る目的で、愛知製鋼が開発した磁気センサーの技術に関する情報を、取引先だった大阪の電子部品メーカー側に漏らしたとして、不正競争防止法違反の疑いが持たれています。
磁気センサーは、スマートフォンの地図アプリで方角を示すためなどに使われる電子部品で、この技術は会社の営業の秘密にあたるということです。
2人は会社を退職する前に、自分たちで別の会社を設立していたということで、警察は詳しいいきさつを調べています。
警察によりますと、元社員は容疑を認め、本藏元専務は「不正に利益を得る目的や会社に損害を加える目的はありませんでした」と容疑を否認しているということです。
愛知製鋼は「事件の全容解明に向けた警察の捜査に全面的に協力します」というコメントを出しました。
-- NHK NEWS WEB