中国のことし1月から先月までのGDP=国内総生産は、去年の同じ時期に比べてマイナス6.8%となりました。四半期ごとのデータが公表されている1992年以降、GDPの伸び率がマイナスになるのは初めてで、新型コロナウイルスの感染拡大による中国経済が受けた深刻な打撃がデータで裏付けられました。
中国の国家統計局が17日に発表した、ことし1月から先月までの第1四半期のGDPは、去年の同じ時期に比べてマイナス6.8%となりました。
これは四半期ごとのデータが公表されている1992年以降、伸び率が最も低かった前の3か月を、12.8ポイントも下回り初めてマイナスとなりました。
中国では新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込むため、ことし1月下旬以降、湖北省の武漢を事実上、封鎖したほか、全土で企業活動の停止や厳しい交通の制限などを実施しました。
このため、ことしの第1四半期には、自動車の販売台数が去年の同じ時期よりも40%余り減少しました。
また、マスクや医薬品などを除く生産活動が停滞したり、大規模なインフラ工事が停止されたりするなど、幅広い分野に影響がおよびました。
17日、同時に発表された先月の主要な経済指標では、消費の動向を示す小売業の売上高が、去年の同じ月と比べてマイナス15.8%と大きく落ち込みました。
さらに工業生産や固定資産への投資を示す指標も、去年を下回る水準にとどまっていて、新型コロナウイルスの感染拡大による中国経済が受けた深刻な打撃がデータで裏付けられました。
-- NHK NEWS WEB