アメリカのトランプ大統領は、中国とメキシコを名指ししてアメリカ国内の雇用が奪われたと批判し、両国に対する貿易赤字が大きい現状を改善して、貿易の不均衡を是正する必要があるという考えを強調しました。
トランプ大統領は23日、ホワイトハウスでアメリカの製造業の経営トップを集めた会合を開きました。この中で、トランプ大統領は、「中国がWTO=世界貿易機関に加盟して以来、アメリカでは7万か所の工場が閉鎖になった」などと述べ、中国とメキシコを名指ししてアメリカの雇用が奪われたと批判しました。
そのうえで、「アメリカはよい貿易協定を持っていない」と述べ、中国やメキシコとの貿易赤字が大きい現状を改善し、貿易の不均衡を是正する必要があるという考えを強調しました。この日、貿易に関する発言で、日本については言及しませんでした。
また、トランプ大統領はドル高や為替操作についても改めて言及し、「ほかの国に公平な競争をさせなければならない」と述べ、特定の国を名指しはしなかったものの、為替政策に問題意識を持っていることをうかがわせました。
一方、トランプ大統領は、アメリカ国内で雇用の創出や投資を行う計画を発表した企業を紹介する中で、日本の通信大手、ソフトバンクグループにも触れて「アメリカに500億ドルの投資を行う。すばらしい」と述べ、日本企業によるアメリカ経済への貢献を評価しました。
-- NHK NEWS WEB