新型コロナウイルスの感染拡大の影響で深刻な経営難に陥っていたオーストラリアの航空大手、ヴァージン・オーストラリアが、事実上、経営破綻し、日本の民事再生手続きなどに相当する手続きに入ったことを明らかにしました。
オーストラリアの航空大手、ヴァージン・オーストラリアは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、通常の国際線を全便運休しているほか、国内線も大幅に減便していて、財務状況が急速に悪化したことから連邦政府などに支援を求めていました。
しかし、調整が難航し、ヴァージン・オーストラリアは21日、声明を発表し、日本の民事再生手続きなどに相当する任意管理手続きに入ったことを明らかにしました。これは事実上の経営破綻で、会社は、指名した管財人のもと、再建を目指すことになりますが、手続きを進める間も、運航は継続されるということです。
地元メディアによりますと、負債総額はおよそ50億オーストラリアドル、日本円でおよそ3400億円に上るということです。
ヴァージン・オーストラリアは、声明のなかで、「われわれは飛び続ける決意をしている。新型コロナウイルスが終息したら、競争力があり高品質の空の旅を提供することでオーストラリア経済を立て直すために極めて重要な役割を果たせるだろう」として早期の再建を目指す姿勢を強調しています。
-- NHK NEWS WEB