石油元売り大手の出光興産は、新型コロナウイルスの感染拡大による原油価格の下落で備蓄している石油の評価額が下がったことなどから、先月までの1年間の業績予想を下方修正し、最終的な損益が250億円の赤字になるという見通しを明らかにしました。
発表によりますと、出光興産は先月までの1年間の業績予想を下方修正し、最終的な損益は去年11月に示していた1000億円の黒字から、一転して250億円の赤字になるとしています。
新型コロナウイルスの感染拡大で航空機や自動車などの燃料の需要が減少しているほか、原油価格の大幅な下落で備蓄している石油などの評価額が下がったためです。
価格が比較的高い時期に輸入した原油から作ったガソリンなどが、原油価格の下落で値下げを迫られたことも影響したとしています。
会社によりますと、1年間の決算で最終赤字になれば昭和シェル石油との経営統合前の2016年の3月期以来4年ぶりだということです。
-- NHK NEWS WEB