航空機部品メーカーの「東京航空計器」が作業時間を水増しして、防衛省に対し900万円余りを過大に請求していたことがわかり、防衛省は30年以上にわたって不正が続けられていた可能性があると見て特別調査を行うことになりました。
過大請求していたのは、東京・町田市の航空機部品メーカー、「東京航空計器」です。
防衛省によりますと、東京航空計器は、戦闘機のコンパスなど複数の装備について、製作にかかる作業時間を水増しして、およそ940万円を過大に請求していたということです。
会社側が経理システムを更新する際に不正に気付き、報告を受けた防衛省が確認したところ、発覚した以外にも30年以上にわたって不正が続けられていた可能性があるということです。
防衛省は、過大請求の総額は億単位になるおそれがあると見て、近く特別調査を行うことにしています。
東京航空計器の広報担当者は、「詳細を把握していないが、あってはならないことで全社的に調べていきたい」と話しています。
防衛装備品をめぐっては、以前にも別の複数の企業による過大請求が相次いだことから、防衛省は3年前、会計検査院から再発防止策の徹底を求められています。
防衛省は、「不正を見抜けなかったことは遺憾だ。原因の究明を含め、調査を徹底したい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB