長崎港に停泊する大型クルーズ船の外国人の乗組員で起きている新型コロナウイルスの集団感染で、長崎県は、検査で陰性が確認された乗組員は基本的に速やかに帰国させたい考えで今後、国との調整を急ぐことにしています。
長崎港にある三菱重工業長崎造船所の香焼工場に停泊している大型クルーズ船「コスタ・アトランチカ」では、ほぼ外国人で構成されている乗組員623人のうち148人で新型コロナウイルスへの感染が25日までに確認されました。
このうちの1人は重症で長崎県内の医療機関で入院していますが、ほかの人たちは全員が船内にとどまっています。
今後の対応について、長崎県は検査で陰性が確認された乗組員は、船の運航などに必要な人たちを除いて、基本的に14日間の経過観察を経ずに速やかに下船させ帰国させたい考えで今後、国との調整を急ぐことにしています。
また陽性が確認された乗組員については今後、症状が悪化することも想定して県内の医療態勢の整備を進めるとともに、軽症や症状がない人は経過観察が終わりしだい速やかに帰国させたいとしています。
一方、香焼工場に停泊していた同じ船会社の別の大型クルーズ船「コスタ・ネオロマンチカ」と「コスタ・セレーナ」の2隻は、発熱などの症状を訴える乗組員はおらず27日、ともに国外に向けて出港しました。
-- NHK NEWS WEB