アメリカの原子力事業での巨額の損失で経営の再建を迫られている「東芝」は、福岡県でグループ会社が運営する火力発電所、「三池発電所」を220億円で投資ファンドに売却すると発表しました。
発表によりますと、大手電機メーカーの東芝は、福岡県大牟田市でグループ会社のシグマパワー有明が運営する石炭火力発電所、「三池発電所」を投資ファンドに売却することで合意しました。
売却にあたっては、このグループ会社が新たにつくる会社に三池発電所の運営事業を移し、来月末に新会社のすべての株式を投資ファンドに220億円で売却します。
東芝によりますと、売却後も三池発電所で働く43人の従業員の雇用は維持されるということです。
三池発電所は昭和46年に操業を始めた火力発電所で、平成18年にかつて、三池炭鉱を運営していた当時の「三井鉱山」から東芝が譲り受けました。
現在の出力は17万5000キロワットの中規模の発電所です。
東芝は、アメリカの原子力事業で7000億円を超える巨額の損失を計上することになり、今後も資産の売却などを進め財務基盤の強化を急ぐことにしています。
-- NHK NEWS WEB