大手金属メーカーの「日立金属」は自動車や電気製品などに使われる一部の製品について、品質を保証する書類で数値を書き換えるなどの、不正を行っていたことを明らかにしました。製品の納入先は延べおよそ170社に上りますが、現時点では安全性に問題があったという報告はないとしています。
日立金属の発表によりますと、自動車部品に使われる特殊鋼や電気製品やロボット用のモーターなどに使われる磁石製品で、品質を保証するために納入先に提出する書類の数値を書き換えたり、必要な検査を行わずに出荷したりする不正があったということです。
ことし1月に匿名の情報提供を受けて調べた結果、不正は少なくとも10年以上前から行われ、管理職も含めた複数の社員が関与していたということです。
納入先は延べおよそ170社に上るということですが、日立金属は納入先に正しい書類を提出し、現時点では製品の安全性に問題があったという報告はないとしています。
電話で会見を行った日立金属の西山光秋会長は「多くの方々に多大なるご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません」と陳謝しました。
会社では外部の弁護士でつくる調査委員会を設置して原因究明を急ぎ、社内処分を検討するとしています。
-- NHK NEWS WEB