ことしの春闘で、生命保険大手4社の営業職員の賃金をめぐる交渉は、3社が賃金を引き上げる方針を固めた一方、第一生命は4年ぶりに賃上げを見送ることになり、対応が分かれました。
このうち、およそ5万人の営業職員がいる最大手の日本生命は、成績に応じて変わる「成果給」を、新年度(平成29年度)から引き上げる方針を固め、今後、労働組合と具体的な引き上げ幅を協議することにしています。
また、住友生命は、およそ3万人の営業職員の給与を、新年度から平均1%引き上げる方針です。
このほか、明治安田生命は、およそ3万人の営業職員の給与を、ことし8月から平均でおよそ5%引き上げる方針です。
一方、第一生命は、今年度まで3年連続で賃金を引き上げたことや、日銀のマイナス金利政策による金利の大幅な低下で、経営環境が不透明なことを理由に、4年ぶりに賃上げを見送ることで労使が妥結しました。
生命保険業界では人手不足が進む中、優秀な人材を確保するため、営業職員の賃金を引き上げる動きが続いてきましたが、ことしの春闘では対応が分かれる形となりました。
-- NHK NEWS WEB