新型コロナウイルスの感染拡大の影響で映画館の休業が相次ぐ中、新作映画をインターネットを通じて有料で配信することで、各地の映画館や配給会社に料金を分配する「仮設の映画館」がオープンしました。
「仮設の映画館」は「選挙」などの作品で知られる想田和弘監督と、映画の配給会社「東風」が新作映画の公開の場を確保するとともに、各地の映画館を支えようとインターネット上に立ち上げました。
ホームページで見たい映画を選んだあと、その映画を上映する予定だった映画館を選択することで、作品の配信を受ける仕組みで、支払ったお金は選んだ映画館や配給会社などに分配されます。
今月25日から1つの作品の配信が始まり、来月には映画館での公開ができなくなっている想田監督の新作「精神0」など、合わせて8本の作品が配信される予定です。
現在6つの配給会社とミニシアターを中心に、全国のおよそ50の映画館が参加していて、今後も順次、公開作品が増える見込みだということです。
想田監督は「これは劇場、配給、製作、そして観客という『映画のエコシステム』を守るための苦肉の策です。コロナ禍が終わり、皆さんと実際に安心してお会いできる日が来ることを、楽しみにしております。みんなで一緒に乗り切っていきましょう!」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB