災害時に携帯電話の基地局が被害を受け不通になる事態を避けようと、大手通信会社が基地局の機能を搭載したドローンを国内で初めて配備することになりました。
大手通信会社のKDDIが新たに導入するのは、携帯電話の基地局の機能を搭載したドローンで、来月から全国10か所に配備します。大地震など大規模な災害で基地局が被害を受け電話がつながらなくなった際にドローンを飛ばし、半径およそ1キロ圏内の電波を復旧させるということです。このドローンは基地局の機能を果たすだけでなく被災地を上空から撮影し、リアルタイムで配信することで救助活動などに役立てることもできるとしています。
KDDIの遠藤晃さんは「ドローンを使うことで、災害が起きた直後でも通信を確保し安否確認ができるようにするとともに、被災地の被害状況を必要な場所に届けていきたい」と話しています。
このほかNTTドコモが災害時に通常よりも広い範囲をカバーすることができる基地局を導入したり、ソフトバンクが気球を使った臨時の基地局を導入したりするなど、通信会社の間では災害時の対策を強化する動きが広がっています。
-- NHK NEWS WEB