新型コロナウイルスの感染拡大で、血液中の酸素濃度を測るパルスオキシメーターと呼ばれる医療機器が不足し始めていて、メーカーは、感染の有無を判断できる機器ではないとして、一般家庭での購入はできるだけ控えるよう呼びかけています。
パルスオキシメーターは、指先に取り付けて血液中の酸素濃度を計測する医療機器で、医療や介護の現場で主に呼吸器系の病気の病状を判断するため日常的に使われています。
一方、メーカー各社によりますと、新型コロナウイルスの感染が拡大するにつれて、一般家庭でもインターネットなどを通じて購入する人が増えていて、医療現場で機器が不足し始めているということです。
パルスオキシメーターは、肺炎などの重症度を判断するには有効ですが、新型コロナウイルスに感染しているかどうかの判断はできないということです。
このためメーカー各社は、一般家庭での購入はできるだけ控えるよう呼びかけていて、このうちコニカミノルタは「医療現場の重要な製品であり、急性呼吸不全を起こす可能性がある家族がいない場合、一般家庭での購入は控えてほしい」としています。
また、呼吸器の病気に詳しい信州大学医学部の花岡正幸教授は「測定結果の判断は医師などによる専門的な解釈が必要な医療機器であり、必要とする現場に行き渡るよう協力をお願いしたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB