学校の休校の長期化を受けて入学の時期などを9月に変更するよう求める声が出ていることについて、政府は変更した場合の具体的な影響や課題の洗い出しを進めていて、大型連休明けに結果をまとめたうえで、検討を急ぐことにしています。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い休校が長期化していることから、一部の知事などからは入学や新学期の開始の時期を9月に変更するよう求める声が出ていて、安倍総理大臣はさまざまな選択肢を検討する考えを示しています。
政府は、仮に「9月入学」に変更した場合には社会全体に影響が及ぶと予想されることから、まずは論点整理から始める方針で、各省庁に対し変更に伴う影響や課題を調べるよう指示しました。
具体的には、
▽就職時期の後ろ倒しによる企業への影響や、
▽国や自治体の会計年度とずれが生じること、
▽司法試験や各種の資格試験の時期の見直し、などについて法令を改める必要があるかどうかも含めて、大型連休明けに報告するよう求めています。
政府関係者からは「就職活動を控えた学生や受験生などのためにも、早めに方向性を示さなければならない」という指摘も出ていて、政府は各省庁からの報告を踏まえ、さまざまな観点から検討を急ぐことにしています。
-- NHK NEWS WEB