新型コロナウイルスの感染拡大で、全国の空港の売店などに手土産用の菓子を卸す菓子メーカーにも深刻な影響がでています。
新型コロナウイルスの感染拡大で全国の空港では手土産用の菓子や弁当などを販売する売店の休業が相次いでいることから、各地の菓子メーカーの中には売り上げが激減し、深刻な影響がでているところもあります。
このうち、札幌市にある菓子メーカー、「三八」は創業115年の老舗で、手土産用の洋菓子や和菓子などを新千歳空港の売店などに卸しています。
この会社では、新型コロナウイルスの影響で、先月ごろから売り上げが大きく落ち込んで空港での売り上げがほぼゼロになり、直営店を含む全店舗の売り上げも2割程度にまで落ち込んでいるといいます。
例年であれば、大型連休は“かき入れ時”ですが、ことしは空港の利用者が大幅に減り、売り上げが激減しているということです。
さらに、例年春に全国各地のデパートで開かれている北海道物産展がことしは相次いで中止になり、追い打ちをかけているということです。
三ハの小林久高社長は、「例年なら、何十箱、何百箱と空港に搬入している時期ですが、きょうも空港からのオーダーはゼロです。相当厳しい状況です」と話していました。
一方、こうした地方の菓子メーカーなどを支援しようと、空港で土産物などの店舗を運営する会社では、賞味期限の近づいた菓子の詰め合わせをインターネットの通販サイトで格安で販売する取り組みを先月から始めました。
詰め合わせの販売を行うJALUXエアポートの竹内一夫北海道エリア支店長は、「確保してあった商品の行き場を失い、メーカーは苦労しています。通販を通じて、北海道の魅力を感じていただけたらと思います」と話しています。
-- NHK NEWS WEB