今月6日に期限を迎える緊急事態宣言について、政府が1か月程度延長する方針を示す中、飲食店の中には外出自粛による客の減少で売り上げが落ち込み、閉店を決断する店が出てきています。
東京 中央区で肉料理の店やラーメンともつ鍋の店を経営する会社の竹若幸之助さんは緊急事態宣言が出されたあとの先月16日からそれぞれの店で閉店時間を切り上げて営業を続けてきました。
店はいずれもオフィス街にあることから多くの客でにぎわっていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大による外出の自粛などから客が激減したということです。
2つの店ではアルバイト6人を雇っていましたが、経費を削減するため全員休みにして社員だけで営業を続け、テイクアウトも始めました。
しかし現在の売り上げは去年の同じ時期と比べて3分の1にまで落ち込み、材料の仕入れ先や店の賃貸料の支払いを待ってもらっている状況だということです。
このため竹若さんは経営を縮小させて難局を乗り越えようと先月、肉料理の店を閉店させる決断をしましたが、政府が緊急事態宣言を延長させる方針を示していることから、もう1つの店も閉店を検討せざるをえない状況に追い込まれています。
「のすけワールドクリエイト」の竹若幸之助代表取締役は「緊急事態宣言が延長になると3か月も売り上げがない状態が続く。都の休業の協力金などの手続きに時間がかかり、もらえたとしても4月までの分の補てんにしかならない。自助努力だけではどうにもならず、政府にはスピード感を持って、賃貸料や人件費の補償を含めたさらに踏み込んだ支援をお願いしたい」と訴えていました。
-- NHK NEWS WEB