新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、多くの企業で決算の集計が間に合わず相次いで決算発表の延期を決めています。東京証券取引所に上場する3月期決算の企業のおよそ16%にあたる400社近くにのぼり異例の事態となっています。
3月期決算の企業の決算発表は例年5月に集中します。しかし新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、多くの企業で会計担当者が在宅勤務になったことや海外の子会社が厳しい外出制限で休業したことで決算の集計作業に遅れが出ています。
東京証券取引所によりますと、3月期決算の上場企業のうち、先月末までに決算発表を延期した企業や発表時期は未定とした企業は392社で、全体のおよそ16%にのぼっています。
政府が緊急事態宣言を延長することで決算の集計がさらに遅れることが予想されるため、発表を延期する企業は今後さらに増える可能性もあります。
金融庁や法務省などは感染の拡大を防ぎつつ決算の集計作業を正確に進めることが重要だとして遅れを容認し、企業に対して決算を承認する株主総会の開催も延期するなど柔軟な対応を呼びかけています。
-- NHK NEWS WEB