新型コロナウイルスのワクチン開発を加速させるため、EU=ヨーロッパ連合などが資金の拠出を呼びかけたのに対し、日本を含む30以上の国と地域から合わせておよそ8600億円が集まる見通しとなりました。
EUによりますと、世界では70件以上のワクチン開発が進められていますが、臨床試験が始まっているのはわずかで、開発が急がれています。
EUや加盟国は4日、ワクチン開発に向けて資金の拠出を各国や企業などに呼びかけるイベントを開きました。
カナダやサウジアラビアなど各国の首脳らがビデオを通じて相次いで支援を発表し、日本の安倍総理大臣もビデオメッセージで「新型コロナウイルスとの闘いには国際協調が不可欠だ」と述べて2億3400万ドル(およそ250億円)を新たに拠出することなどを表明しました。
日本を含め30を超える国と地域が表明した資金の総額は、この日一日でおよそ74億ユーロ(8600億円余り)に上りました。
EUのフォンデアライエン委員長は各国に謝意を示すとともに「ウイルスを打ち負かすにはまだ道のりがある」と述べ、さらなる結束を呼びかけました。
集まった資金はワクチン開発のための世界的な連携機構、CEPI=感染症流行対策イノベーション連合などを通じて、ワクチンの開発や製造に充てられることになっています。
-- NHK NEWS WEB