国内で自動車の販売が低迷する中、輸入車市場では、好調なドイツメーカーが新型車を相次いで投入するなど、顧客のさらなる獲得に向け販売を強化しています。
このうち「BMW」は23日、小型車ブランド「MINI」の新型車を発表しました。「MINI」は去年1年間の販売台数が前の年より16%増え、2万4500台余りとなり、今回は従来よりも大きくしたモデルで、ファミリー層などの需要を取り込みたいとしています。
また、今月22日にはドイツの高級車ブランド「メルセデス・ベンツ」が、SUV=多目的スポーツ車の新型車の販売を始めました。この会社では、日本で人気が高まるSUVを去年2月から相次いで投入した効果で、去年の販売台数が前の年より3.4%増え、6万7300台余りとなりました。年内には新たに5つの車種を投入する予定で、メルセデス・ベンツ日本の上野金太郎社長は「日本の消費者の好みに合った商品ラインナップを充実させ、販売の拡大につなげたい」と話していました。
国内の自動車市場は低迷が続いていますが、輸入車の販売は先月まで10か月連続で前の年の同じ月を上回り、中でもドイツ車が伸びています。
これに対し、アメリカの自動車メーカーは、フォードが去年、2100台余りの販売にとどまって、日本市場から撤退するなど、好調なドイツメーカーに対し、アメリカメーカーの苦戦ぶりが際立っています。
-- NHK NEWS WEB