三菱重工業は、カナダの航空機メーカー、ボンバルディアから小型ジェット機の事業を買収するのに伴って、最大700億円程度の損失を計上する見込みになりました。新型コロナウイルスの感染拡大などで将来の収益を見積もることが難しくなったためです。
三菱重工は、小型ジェット機で世界的に高いシェアを占めるカナダのボンバルディアから、メンテナンスなどの事業を買収することで合意していて、買収は来月1日付けで完了する予定です。
これに伴って、三菱重工は来年3月期の決算で、500億円から700億円程度の損失を計上する見込みとなりました。
会社では、国産初のジェット旅客機「三菱スペースジェット」の開発の遅れや、新型コロナウイルスの感染拡大などにより、現時点で将来の収益を見積もることが難しくなったためだと説明しています。
三菱重工としては、ボンバルディアからの一部事業の買収によって、機体を納入したあとのメンテナンス体制を強化するねらいがありますが、新型コロナウイルスの感染拡大で航空機需要の先行きが不透明になっている影響を受ける形となりました。
-- NHK NEWS WEB