新型コロナウイルスの影響で外出の自粛が呼びかけられたことしの大型連休中、全国のほとんどの施設の来訪者が大幅に減った一方、スーパーやレンタルビデオ店などは人が増加し、自宅にこもる「巣ごもり」生活の準備とみられる動きが出ていたことが全国の公衆無線LANのアクセス状況から分かりました。
インターネット通信のアクセス分析などを行う静岡県のIT企業は、全国の町なかで使える無料の公衆無線LANおよそ50万か所のアクセス状況から、スーパーやレストラン、それに駅など、31種類の施設の混雑状況を個人を特定しない形で分析しました。
分析は、大型連休後半の今月2日から6日の平均を、感染が拡大する前の1月の土日の平均と比べる形で行いました。
その結果、27種類の施設では大幅に人が減少し、博物館や美術館などがマイナス89%、テーマパークや観光地がマイナス88%、ホテルや旅館がマイナス81%などとなりました。
一方で、4種類の業種は逆に人が増えていて、スーパーが18%、ディスカウントショップが12%、道の駅が9%、それにレンタルビデオ店は3%の増加となりました。
分析を行ったIT企業は、外出自粛が呼びかけられ施設の休業も相次いだため、人々が自宅にこもる「巣ごもり」生活の準備を進めた結果だとみています。
分析を行ったIT企業「ジオロケーション・テクノロジー」の小泉佳之さんは「外出自粛の努力が鮮明になった一方、どういう施設に人が集まるかが分かったので、密を避ける対策につなげてほしい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB