中東のイランは、新型コロナウイルスの感染者が再び増加に転じたことを受けて先月から再開させていた企業活動などを一部の都市に限って再び停止することになり、感染の第2波をどう防ぐかが課題となっています。
新型コロナウイルスによる死者が6600人を超えるなど中東で感染拡大が特に深刻なイランでは、3月から全土で経済活動の停止に踏み切りましたが、先月中旬、感染はピークを越えたとして企業や商店の活動を再開させました。
しかし、イラン保健省によりますと、1日あたり800人程度となっていた新たな感染者数は10日ほど前に再び増加に転じ、ここ数日は1500人前後で推移しています。
このため、特に感染の広がりが深刻な南西部フーゼスタン州は11日から、主要都市のアフワズなど9つの都市で、企業や商店などの活動を再び停止すると発表しました。
この措置は5日間程度続け、状況次第でさらなる対応も検討するとしています。
イラン政府は、経済活動の停止が続けば、人口のおよそ5%にあたる400万人が失業するとしていて経済の立て直しを急ぎたい考えですが、感染者が再び増加に転じる中で感染の第2波をどう防ぐかが課題となっています。
-- NHK NEWS WEB