大阪市でおよそ100台のタクシーを保有して営業している会社が、新型コロナウイルスの影響で利用客が急激に減って経営が悪化し13日、裁判所に破産を申し立てました。
破産を申し立てたのは、大阪 平野区のタクシー会社「ふれ愛交通」です。
代理人の弁護士によりますとタクシー会社は、2006年から一般タクシーの事業を始めました。
およそ100台のタクシーを保有し、病院や介護施設の送迎などにも力を入れ、去年の年間の売り上げは、およそ5億5000万円に上りました。
しかし最近は、ドライバー不足によってタクシーの稼働率が落ちて収益が低迷していたところ、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い利用客が急激に減りました。
先月の売り上げは、前の年より80%減少したということです。
十分な手元資金もなかったことから会社は13日に、大阪地方裁判所に破産を申し立て破産手続きの開始決定を受けました。
コロナウイルス関連でタクシー会社の破綻は初めてとみられます。
弁護士によりますと、負債総額は1億3000万円だということです。
会社は従業員111人のうち、一般タクシーのドライバーや事務を取り扱う社員など81人を解雇しました。
利益が出ていた病院や介護向けの事業については管財人の管理のもと、当面は事業を継続する見通しだということです。
-- NHK NEWS WEB