今回の東京マラソンでは、3年後の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、新たにゴール地点となった東京駅前をはじめ、各地点でテロ対策などへの警備が強化されました。
このうち、スタート地点の東京都庁前では、警視庁が警備犬を出動させるなどして前日から、爆発物などの不審物の捜索が行われました。
大会の主催者も出場するランナーの手荷物検査を徹底し、ゲート式の金属探知機が反応した際は警備員がボディーチェックを入念に行うなど、不審物が持ち込まれないよう調べていました。
レースが開始したあとも、ランナーと一緒に走りながら警戒する警察官「ランニングポリス」に装着されたカメラの映像と音声が警視庁本部に送られ、コースや沿道に異常がないか、リアルタイムで確認していきました。
さらに、今回の大会から初めてゴール地点となった東京駅前は、ランナーや大会関係者のほか、一般の利用者も多く集まることから、警備上の重要ポイントとして位置づけられました。具体的には、去年7月にフランスで起きた花火の見物客にトラックが突っ込み80人以上が死亡した事件を受け、車で突入するテロ対策のため、大型の警察車両を止めるなどして周辺の道路が封鎖されました。
また、大勢の人が行き交う中で異変を素早く察知するため、例年のゴール地点以上に多くの警察官が配置されたほか、上空からも監視態勢を取り、カメラが付いた大手警備会社のバルーンを使用し、警戒に当たっていました。
警視庁によりますと、大会は午後4時すぎに終了し、大きなトラブルはなかったということです。
警視庁は今回の警備を検証し、3年後の東京オリンピック・パラリンピックでのテロ対策に生かしてていくことにしています。
-- NHK NEWS WEB