来年夏に延期された東京オリンピック・パラリンピックの経費削減に向けて、大会組織委員会がこれまでの計画から「聖域なく見直す」として100以上に及ぶ項目で検討に着手したことがわかりました。
東京オリンピック・パラリンピックは新型コロナウイルスの感染拡大で来年夏に延期されたことで追加経費が数千億円にのぼるとも見られています。
このため組織委員会は、これまでの計画からさらなる経費削減を掲げ、大会のあらゆる分野から100以上に及ぶ項目で見直しに着手したことが関係者への取材でわかりました。
具体的には、選手村で24時間提供するとしていた食事などのサービスの引き下げや、開閉会式に参加する選手や関係者の削減など規模の縮小、それに、IOCや競技団体などの関係者に向けたサービスや観客席の数、会場周辺での観客向けのイベントなどを挙げています。
また、聖火リレーは、すでに決定しているランナーは尊重したうえで、日数の短縮などを検討するということです。
一方、組織委員会の内部には費用を削減できる項目は限られているという見方もあり、関係者は「多額の追加経費が予想される中、聖域なく見直した結果でなければ国民やスポンサー企業などにさらなる負担の理解が得られない」と話しています。
-- NHK NEWS WEB