「ダーバン」や「アクアスキュータム」などの紳士服ブランドを展開するアパレル大手のレナウンは、新型コロナウイルスの影響で販売低迷に拍車がかかって経営に行き詰まり、15日、民事再生法の適用を東京地方裁判所に申請しました。負債総額は138億円余りで、今後、裁判所の選んだ管財人のもと、建て直しに取り組むことになります。
レナウンは、主力の販路であるデパートでの販売不振や、取引先から売掛金の回収ができなかったことで、去年12月期の決算で67億円の最終赤字となるなど、業績の低迷が続いていました。
ことし3月の株主総会で、筆頭株主の中国の大手繊維メーカーの反対で会長や社長が退任に追い込まれるなど、経営をめぐる混乱も重なり、新体制のもとで立て直しに取り組んでいました。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で、各地にあるほぼすべての販売店の休業を余儀なくされ、資金繰りが急速に悪化したため、自力での再建を断念し、15日、民事再生法の適用を東京地方裁判所に申請し、再生手続きを開始する決定を受けました。会社によりますと、負債の総額は138億円余りに上るということです。
民間の信用調査会社によりますと、新型コロナウイルスの影響で上場企業が破綻したのは初めてだということです。
レナウンは今後、裁判所が選んだ管財人のもとで支援先探しなどを進め、経営立て直しを目指すことになります。
-- NHK NEWS WEB