アジアの16か国が参加するRCEP=東アジア地域包括的経済連携の交渉が27日から神戸市で始まります。TPP=環太平洋パートナーシップ協定の発効が見通せないなか、アメリカが参加していない経済連携の枠組み交渉がどこまで進展するのか注目されます。
RCEPは日本や中国、韓国、それにASEAN=東南アジア諸国連合などアジアの16か国が参加する経済連携の枠組みで、アメリカは参加していません。
4年前の2013年から交渉を進めていますが、各国の主張には隔たりがあり、交渉は大きく進展していない状況が続いています。この事務レベルの交渉会合が、27日から来月3日まで神戸市で行われます。
会合では、関税を撤廃する品目の割合や、投資、サービスの自由化の水準、それに知的財産権などのルールなどについて、幅広く協議することにしています。
アメリカのトランプ大統領が就任し、TPP=環太平洋パートナーシップ協定の発効が見通せない状況だけに、今回、RCEPの交渉がどこまで進展するのかが例年以上に注目されます。
日本としては、日本企業が海外でビジネスを展開するのに有利になるよう貿易の自由度を高めた協定内容にしたい考えですが、インドなど国内の製造業を保護するため高い水準の自由化には慎重な国もあり、主張の溝を埋められるかどうかが課題となりそうです。
-- NHK NEWS WEB