中国政府は、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに外国企業が生産拠点を中国から移転させることを検討する中、移転と政治的な要因を絡めるべきではないと、そうした企業を後押しする日本などをけん制しました。
中国では、新型コロナウイルスの感染拡大で部品などの供給が滞ったことをきっかけに、外国企業が生産拠点を中国から移転させる動きが出ていて、日本政府もそうした企業を後押しする方針を示しています。
こうした動きについて中国で製造業などを担当する苗※ウ工業情報化相は20日行われた記者会見で「国際的なサプライチェーンは経済的な原則にのっとるべきであり、特定の人物の意向で動かすことはもちろん、政治的な要因と絡めることがあってはならない」と述べ、動きをけん制しました。
そのうえで苗工業情報化相は「中国はサプライチェーンが整っているだけでなく、市場としても大きな魅力がある。われわれの行った調査ではおよそ40%の外国企業が中国での投資を拡大する意向を示している」と述べ、移転の動きが与える中国経済への影響は限定的だという見方を示し、強気の姿勢を崩しませんでした。
※ウ=「土偏」に「于」
-- NHK NEWS WEB