アメリカのトランプ大統領が陸軍長官と海軍長官に指名した2人が、相次いでみずからに関連する事業と長官職との利益相反の問題で指名を辞退し、軍を担う高官人事にも遅れが出ています。
トランプ大統領は先月25日、マティス国防長官のもとで海軍を統括する海軍長官に投資会社の元幹部のビルデン氏を指名し、「成功したビジネスリーダーであり、海軍に戦略性などをもたらすだろう」として期待を示していました。
しかしビルデン氏は26日、マティス国防長官に対し、指名を辞退すると伝えたことを明らかにしました。声明でビルデン氏は、「広範囲にわたる審査の結果、政府の倫理局の要求事項を満たせないと判断した」としてみずからに関連する事業と長官職との利益相反の問題を解決できないことを理由にあげました。
さらに、トランプ大統領が陸軍長官に指名した投資会社創業者のバイオラ氏も同じように利益相反の問題で今月、指名を辞退しています。
トランプ政権で政治任用ポストの人事が大幅に停滞しているとアメリカのメディアが指摘する中、軍を担う高官人事にも遅れが出ています。
-- NHK NEWS WEB