去年、大きな被害をもたらした台風19号などの自然災害が相次いだ影響で、大手損保グループ3社が昨年度 支払った損害保険の保険金の総額は1兆2000億円余りになりました。支払いの総額が1兆円を超えるのは2年連続です。
▽MS&ADホールディングス、▽東京海上ホールディングス、▽SOMPOホールディングスの大手損保グループ3社は20日決算を発表し、昨年度 支払った保険金の総額を公表しました。
それによりますと、東日本各地で川の氾濫や土砂災害をもたらした去年10月の台風19号や、去年9月の台風15号など、自然災害が相次いだ影響で、保険金の支払い額は3社で合わせて1兆2200億円余りになりました。
自然災害による保険金の支払いが1年間で1兆円を超えるのは、西日本豪雨や関西地方を襲った台風21号の被害が相次いだ2018年度に続いて2年連続です。
損保各社は、保険金の支払いリスクにさらに保険をかける「再保険」を利用したり、積立金を取り崩したりして対応していますが、収益の悪化が避けられないとして、来年1月にも火災保険の保険料を値上げする方針です。
SOMPOホールディングスの浜田昌宏グループCFOは「値上げだけでなく保険の契約期間の見直しなど解決すべき問題が残っている。今後議論を深めていきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB