石油元売り最大手のJXTGホールディングスは、新型コロナウイルスの感染拡大で原油価格が急落した影響で業績が大きく悪化し、ことし3月までの1年間の決算で最終的な損益が1800億円余りの赤字となりました。
JXTGホールディングスが発表したことし3月までの1年間の決算によりますと、売り上げは10兆117億円で前の年度より10%減少し、最終的な損益は1879億円の赤字となりました。
これは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で航空機の燃料やガソリンの販売量が減少したことや、世界的な原油価格の急落で在庫の評価額が下がったことなどが要因です。
1年間の決算で最終的な損益が赤字となるのは、3年前の経営統合で今の会社が発足して以降、初めてです。
杉森務社長は記者会見で「今後、ガソリンや航空燃料の需要が新型コロナウイルスの感染拡大前の水準に戻るかどうかは大きな問題であり、状況を注視したい」と述べました。
JXTGホールディングスは来月、社名が「ENEOSホールディングス」に変わる予定です。
会社は20日、子会社のJXTGエネルギー社長の大田勝幸氏が来月、ENEOSホールディングスの社長に就任する人事を合わせて発表しました。今の杉森社長は会長に就任します。
-- NHK NEWS WEB