アメリカで仕事を失った人が1週間に新たに申請した失業保険の件数は243万件余りと引き続き深刻な水準で、新型コロナウイルスの影響による雇用情勢の悪化に歯止めがかかっていません。
アメリカ労働省の21日の発表によりますと、16日までの1週間に新たに申請された失業保険の件数は243万8000件でした。
その前の週と比べ、24万件余り減りましたが、リーマンショックの際の最悪期と比べると、なお3倍以上の深刻な水準で、国の非常事態宣言が出されたあとの9週間を合わせると3800万件まで増えています。
アメリカでは今月から店舗や工場を再開する動きが出ていますが、経済の先行きへの不安から企業は雇用に消極的なうえ、これまで持ちこたえてきた規模の大きい企業の間でも経営が悪化して従業員を解雇する動きが広がっています。
アメリカの失業率は先月、第2次世界大戦以降で最悪の14%台を記録し、今後20%に達し、5人に1人が失業する事態まで悪化すると見込まれていて、経済の低迷が長期化するおそれも出てきています。
-- NHK NEWS WEB