日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン容疑者が中東のレバノンに逃亡した事件で、経由地トルコのメディアは、逃亡に関与した罪で起訴された地元の航空会社の幹部あてにおよそ3300万円相当の不審な送金があったと伝えました。今後の裁判で、ゴーン元会長側からの報酬だったかどうか追及されるものとみられます。
ゴーン元会長は保釈中の去年12月末、トルコの民間航空会社、「MNG Jet」のプライベートジェットで日本からトルコを経由してレバノンに逃亡したとされています。
トルコの検察当局は今月、この航空会社の幹部やパイロットなど、合わせて7人をゴーン元会長の逃亡に関与した罪で起訴しています。
トルコのメディアは起訴状の内容から、この幹部の銀行口座に事件前の去年10月から12月までの間に11回にわたって日本円で、およそ3300万円相当の不審な送金があったと伝えました。
この幹部は、ゴーン元会長の逃亡を準備した人物から、協力しないと家族に危害を加えると脅され、自分も被害者だと主張しているということです。ことし7月から始まる裁判では、この幹部への送金がゴーン元会長側からの報酬だったかどうか追及されるものとみられます。
-- NHK NEWS WEB