IOC=国際オリンピック委員会のコーツ調整委員長は、新型コロナウイルスの影響で来年に延期された東京オリンピックについて、ことし10月が、開催できるかどうかを判断する重要な時期になるという見方を示しました。
IOCで東京オリンピックの準備状況を監督するコーツ調整委員長は、21日、オーストラリアのメディア会社がインターネット上で開いた会議に出席し、新型コロナウイルスの影響で、開催が1年延期された東京オリンピックについて発言しました。
この中でコーツ調整委員長は、「大きな問題に直面している。再び延期することはできず、ワクチンがない事態や、あったとしても世界中に十分に行き渡らない事態を想定しなければならない」と述べ、感染の終息やワクチンの開発が開催に向けた大きな課題になっているという認識を示しました。
そして、「ことし10月までに封じ込めの兆しが見られれば、大会の開催に向けたさまざまなシナリオについて検討を始める」として、10月が東京大会を開催できるかどうかを判断する重要な時期になるという見方を示しました。
そのうえでコーツ調整委員長は、開催する場合には感染対策として選手たちや選手村の隔離、それに競技会場への観客の入場制限など、さまざまな課題を検討する必要があるとして、これまでとは全く異なる形のオリンピックになる可能性があるとしました。
-- NHK NEWS WEB