子宮頸がんの原因となるウイルスへの感染を防ぐ新たなワクチンが国の承認を受ける見通しとなりました。公費で行う「定期接種」の対象となるかは、別途、議論が行われます。
承認される見通しとなったのは、子宮頸がんなどの原因となるウイルスへの感染を防ぐワクチンで製薬会社の「MSD」が申請していた「シルガード9」です。
厚生労働省の審議会で22日、承認する方向が示されました。
子宮頸がんのウイルスは、さまざまな種類がありますが、すでに国内で販売されている2種類のワクチンに比べて、今回のワクチンは、より多くの種類のウイルスへの感染を防ぐ効果があるとされています。
すでに販売されているワクチンを巡っては、平成25年に公費で接種する「定期接種」の対象となりましたが、直後から体の痛みなどを訴える人が相次ぎ、国が積極的な接種の呼びかけを一時的に中止する異例の事態となったまま、まもなく7年となります。
今回の新たなワクチンは、平成27年に製薬会社が申請を出していて、5年を経て承認されることとなりました。
厚生労働省は、これまでの経緯を踏まえてより慎重な確認を行ったため審査に時間がかかったとしています。
今後、1か月ほどの手続きを経て正式に承認される見通しですが、公費で行う「定期接種」の対象となるかは、別途、議論が行われます。
-- NHK NEWS WEB