生命保険の積立金を担保に保険会社から資金を借りる「契約者貸付」と呼ばれる制度の利用が、新型コロナウイルスの影響で急増しています。厳しい資金繰りに直面する中小企業の利用が多く、生保各社は特別に利息をゼロにして利用を促しています。
「契約者貸付」は保険料を積み立てるタイプの生命保険に加入している企業や個人が、すでに支払った保険料を担保にして保険会社からお金を借りることができる制度です。
借りると、通常は年数%の利息がかかりますが、新型コロナウイルスの感染拡大で影響を受けた契約者を支援するため、多くの生命保険会社が3月から利息をゼロにしています。
日本生命と第一生命では3月から今月上旬までの間、利用する企業の数が、前の年と比べておよそ3.5倍に増えました。
また、明治安田生命でもおよそ3倍に増え、感染拡大の影響で厳しい資金繰りに直面する中小企業の利用が目立つということです。
各社は、利息ゼロでの利用は今月末までに期限を区切っていましたが、厳しい経営環境が今後も続くとみられることから延長する方針で、企業や個人に利用を促すことにしています。
-- NHK NEWS WEB