イギリスのジョンソン首相の側近が外出制限のさなかに400キロ以上離れた町を訪れたことをめぐり、政権幹部が辞任を表明するなど波紋が広がっています。
この問題はジョンソン首相の上級顧問のカミングス氏が新型コロナウイルス対策の厳しい外出制限が続くさなかの3月下旬、ロンドンから400キロ以上離れた両親の住む町を訪れていたもので、子どもの面倒をみてもらうためだったと主張するカミングス氏をジョンソン首相は一貫して擁護しています。
これについて野党だけでなく、与党・保守党内からも批判の声が高まっていて、スコットランド省の政務次官は26日、「国民の大多数は説明に納得していない」とする書簡を公表し、辞任を表明しました。
また、大手調査会社の世論調査では71%が「カミングス氏は外出制限のルールを破った」と答え、59%が「カミングス氏は辞任すべきだ」と答えています。
イギリスでは今月に入って外出制限の措置の緩和が少しずつ進められていますが、専門家などからは国民が政府のルールに従わなくなり、感染が再び拡大する事態を招きかねないと懸念する声が上がっています。
-- NHK NEWS WEB